善玉菌で免疫力アップ【腸の働きと免疫力】


免疫の仕組みと働き、免疫力を高めて病気に勝つ工夫、免疫力を高める身近なコツ
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免疫力を高める知恵とコツ

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免疫は、私たちが生存する上で欠かせない身体を守る重要な働きです。
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   善玉菌で免疫力アップ

免疫力のアップには腸内の善玉菌をふやして免疫バランスを整えることがポイントになります。人間の口から食べる食物は胃から小腸を経て消化・吸収されますが、過剰なタンパク質は消化されないまま異種タンパク質として大腸に送ら れ、悪玉の腸内細菌のエサになります。

悪玉菌は小腸が分解できない焦げた魚のタンパク質も分解して自分の栄養源にします。悪玉菌が異種タンパク質を分解すると、毒性を持ったガスが生成され、大腸粘膜を傷つけます。すると異種タンパク質がそこから粘膜に侵入しようとするので、それを防ぐために大腸の周りのTh2細胞が活性化されます。

こういった状態が続くので、現代人のTh1細胞の活性は常に抑えられたままになります。これでは身体によくありません。免疫系の7割が大腸粘膜に集中しています。人間にとって粘膜は外界の異物が侵入しやすい弱点でもあります。ちなみに、がんができる場所もほとんどが粘膜です。弱い粘膜だからこそ、免疫は常に守りを固めているのです。

大腸内でTh2細胞の活性が高まると全身の液性免疫が過敏になり、花粉症などのアレルギー疾患が増えます。さらに腸内の悪玉菌がタンパク質を分解してできる有毒なガスが便秘のために肛門から出られないと、ガスは大腸の毛細血管を通じて血液中にとけ込み、皮膚炎や肺の病気などの原因となります。

また悪玉菌は強力な発ガン性物質をつくることもわかっています。最近増えているクローン病や潰瘍性大腸炎などの腸疾患も悪玉菌が関係しているといわれています。悪玉菌が増えるとTh2細胞が異常に活性化し、免疫系のバランスが壊れてしまいTh1細胞の活性が落ちるのです。

つまり、免疲力を適正に整えるには悪玉菌を減らし、善玉菌をふやすことが重要になります。
善玉菌にはTh1細胞の活性を高め、全身の免疫バランスを整える働きがあるのです。


【腸内細菌と免疫系との密接な関わり】
免疫力を高めるには、腸の活性化が非常に重要であることが近年、認識さ れるようになりました。
なぜなら腸内細菌が免疫系と密接なかかわりを持つことが明らかになってきたからです。

外敵から自分の体を守る免疫系(免疫システム)は、
 ・ウイルスやガンに冒された細胞を破壊して増殖を防ぐ「細胞性免疫」。
 ・タンパク質など小さな分子の侵入を防ぐ「液性免疫」。
に大別されます。

免疫の本部司令官でもあるヘルパーT細胞には、
 ・細胞性免疫の主役であるTh1細胞、
 ・液性免疫の主役であるTh2細胞、
があります。
この2つは、いわばシーソーのような関係にあって、どちら かが優位だとどちらかが抑えられる仕組みになっています。このバランスがくずれると体にさまざまな不調が起きてきます。
例えば、Th1細胞の働きが落ちてTh2細胞の働きが上がると、免疫はタンパク質に過剰に反応してアレルギー 疾患になりやすく、ウイルスやガン細胞をうまく処理できなくて感染症やガンにかかりやすくなります。つまり、免疫力はTh1細胞とTh2細胞の活性のバランスが大切になります。


【補足】
現代人はTh2細胞の活性が高く、Th1細胞が抑えられる傾向にあるようです。そうなると、ガンやウイルス性疾患、アレルギー疾患はふえる一方になってしまいます。Th2細胞が優位になっている理由として、タンパク質の過剰摂取や、食品の加工で変性した粗悪なタンパク質の摂取があげら れます。

  
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